どこの会社でも、EUC(End User Computing:利用者自身による情報化)を活用して、自分の仕事の効率化を図っています。しかし、EUCゆえの管理の甘さがが原因で、誰かが作ったExcelの「便利ツール」を各自で改良し、様々な派生バージョンが流通していたりします。

こうなると、「改良」の過程で本来正しく計算されていたはずのものが、リンク切れや式の削除などによって狂ってくるケースが後を絶ちません。しかも、多くの場合、こうした計算ミスは、発見が極めて困難です。

特に他人のお金を預かる銀行では、1円たりともミスがあってはならない事情があり、人的ミスが潜んでいかねないエクセルへの抵抗感があります。金融庁からも「表計算ソフトで計算した結果は、電卓で再検査すべし」という通達が出ていたくらいで、一時期多くの銀行では「表計算ソフト禁止」となりました。

とはいえ、全く表計算ソフトが使えないとなると、多くの業務がなりたちません。

山梨中央銀行では、「計算結果を担保できる、テスト検証を終えた正式版のみ利用可能」というルールを徹底するため、コピーや改変を許さないシステムを導入戴きました。

具体的には、

  • コピーして名前が変わったファイルは開けない
  • 予め定められたPath(フォルダ)からでなければ開けない
  • 古いバージョンのファイルは開けない

というしくみです(開けるが、閲覧のみ、と言う設定も可能です)。

こうした運用をするには、正式版を管理するためのしくみが必要になります。もちろん、あるファイルの作成に取りかかったら、その日のうちに完了するとは限りませんから、一時的に別名で保存して続きの作業を行う、という運用もあります。

そこで、正式版・仕掛中・・・といった状態を保持できるような登録管理のしくみがセットになっています。

こうした管理は、プログラム単体レベルで吸収できるものではなく、開発と検証・運用も含めた全体のマネジメント手法とあわせ、当社が考案しました。